特定の旅館について調べようとすると、結構な頻度で「〇〇旅館 幽霊」「〇〇旅館 心霊スポット」などと出てきます。
実際私も、先日ある旅館について調べようとしていたらまるでいわくつき物件のようにいろいろな噂が飛び交っていて、ちょっと不安に思ってしまいました。
旅館に行こうと思う時は、大体は温泉に入ってゆっくり過ごそうと思って行くわけなので、せっかくの楽しい旅行を台無しにしたくないですもんね。
とは言え、怖いもの見たさのような関心が出てきてしまうもの。
実際は噂とは全く関係ない旅館がほとんどだと思いますが、怪奇現象が起こったことがある人も少なくありません。
私の周りでもそういった体験をした人が何人か居るので、その体験談を振り返りながらなぜ旅館と霊が関係するのか、その理由と対策について解説します。
旅館で起きる不思議な現象
ある友人の話
ある友人から聞いた話なのですが、その友人が学生の頃父親と母親の3人で地元北海道の旅館に泊まる機会がありました。
自宅からそう遠くはない旅館で、プチ旅行感覚で温泉に入ってゆっくりして…と1泊2日で過ごすことになったそうです。
地元ということもあり、特に観光する場所も無いので夕方を過ぎてチェックインをし、そのまま温泉に入って夕食を取り、その後は部屋でゴロゴロ過ごしていたそう。
特に変な現象もなく、何か不安を感じるようなことも全くなく過ごしていたのですが、状況が変わったのは就寝時でした。
夜も遅い時間になり、少しお酒の入っていた父親が先に寝入っていたそう。
友人は母と2人、テレビを見ながらしばらくはおしゃべりを楽しんでいたのですが、もう夜も遅いからということで布団に入ることになりました。
そして、部屋の電気をパチンと消し、布団に潜り込みます。
すると、少ししてから急に部屋のどこかで物音がします。何とも言えないような、何かが動くような音。
何だろう?でもこんな時間だし…気のせいかな?隣の部屋の人かな?
と思い、それ以上考えないようにして眠ろうと思ったそうなのですが…その物音はだんだん激しくなります。
その物音を聞いているうちに、トイレが急に流れたりふすまがガタガタ音を立てたりするようになり…
さすがにおかしいと思い、怖くなって「お母さん!」と呼んだら母親も怖がっていたようで2人で電気を付けました。
電気を付けたらおかしな物音はピタっと止まり、ガタガタいっていたふすまも鳴りやみ、流れっぱなしになっていたトイレも急に止まったそうです。
でも、電気を付けていたら寝ていた父親に電気を消さないと寝れないからと言われ、再び電気を消しました。
再び電気を消したところ、少しするとまた先ほどのようにふすまがガタガタなったり、急にトイレが流れたりして変な音が鳴り続けます。
そしてやっぱり怖くなって電気を付けると、また止まるんです。
電気を消すと変な物音がして怖い、でも寝ていた父親に暗くしてくれと怒られるので一旦消して、また付けて消してまた付けて..
と繰り返し、母親と2人一睡もできずに一晩過ごしたと言っていました。
友人はそれ以来、旅館がすっかり怖くなってしまい、大人になってからも一度も行ってないと言っていましたね。
祖母の話
祖母からも、昔とある旅館で変な現象が起きたことがあると聞いたことがあります。
祖母はその日、家族ぐるみで仲良くしていた友人の用事でその友人と自分の姉の3人で四国の旅館に滞在していました。
用事が済んだ後3人で旅館に行き、温泉に入りご飯を食べて…と過ごし夜眠りについた時のことです。
眠っていた祖母の体に、何かとても重いものがのしかかってくるような感触がありました。
まるで岩のように重い…そう思い、その岩のように重いものをどかそうと思うのですが、体を横にしようにも全く動かず、寝返りを打つこともできません。
その重みは、つま先から上の方に向かって段々のぼってくるような感触だったようです。
体も動かず、目を開こうとしても開かず、声を出そうとしても出ない…
でもつま先から何かが重くのしかかってくるような感じがして、段々怖くなってしまったそう。
祖母は半分意識があって、半分は夢の中に居るような感じだったみたいなのですが、ふとその重みが誰か人なのではないかと思いました。
誰かが来ている?と思った時、子供のころから良くしてもらったおばさんを思い出しました。
そのおばさんは、血縁関係のある叔母ではないのですが、祖母の母親の使用人として、祖母が小さい頃に実家に住み込みで働いていた人でした。
祖母のことをとても可愛がり、祖母が大きくなってそのおばさんが使用人を辞めた後もずっと仲良くしていた人。
祖母の母親を最後まで面倒見るねと言ってくれたその人が、夢に出てきたような、なんとなく思い出したようなそんな気がしていたそうです。
これは悪い夢なのか、金縛りにでもあっているのかと思った祖母は、呪文のように南無阿弥陀仏と繰り返し口にしました。
そうすると、スッと体が軽くなりそれまで体に重くのしかかっていたものが消えていったのでした。
それから祖母は眠り直し、気づけば朝。
そしてその日の朝、祖母はそのおばさんに急に不幸があったことを電話で知ります。
急いで岐路に着くも、祖母が到着したころには既におばさんはこの世を去っていました。
最期には会えないと思ったから、あの時わざわざ会いに来て最後のお別れをしていってくれたんだろうなと思う、と言っていました。
旅館に霊は付きもの?その理由とは
旅館と言えば霊、とセットで出てくることが多いですが、その理由はいくつか考えられると思います。
- 不特定多数の人が利用するのでその分事件・事故もある
- 古い旅館は何もなくても不気味に感じてしまう
- 疲れから金縛りになりやすい
などです。
不特定多数の人が利用するのでその分事件・事故もある
旅館は不特定多数の人が利用するので、実際に事件や事故などもあると思います。
そういった事件や事故に関連した部屋があれば、不思議な現象が起きることもあるのではないでしょうか。
古い旅館は何もなくても不気味に感じてしまう
実際は事件や事故など何もなくても、古い旅館は何となく不気味に感じてしまうもの。
古い建物って外からの音が入ってきて響きやすいですし、冷気も感じやすいです。
部屋の中で物音がしている感覚になることもありますし、隙間風でヒヤッとしたり。
そういった何となく怖いなぁという不安が、本来はそこにないものを見せてしまっているということもあると思います。
つまり、勘違いや錯覚ということですね。
怖がって意識するから、そう見えるだけってことも少なくないと思います。
疲れから金縛りになりやすい
旅館で過ごす時は、周辺を観光する人も居るでしょうし、温泉や食事を楽しむ人も多いと思います。
普段とは違う日常を、普段とは違う場所で過ごすわけなので当然疲れも出てきます。
疲れている時って金縛りにあいやすいので、疲れから来た金縛りによって変な夢を見たり、不思議な体験をすることもあるんですよね。
対策について
旅館に行きたいけど怖い思いはしたくない…そういう時の対策についても考えてみました。
一番は、あまり気にし過ぎないことです。
気にして意識すると、見たくないものも視界に入ってしまうというか、見える気がしてしまいます。
どうしても気にしてしまうのであれば、お守りを持っていくと良いです。
厄除けのお守りも良いですが、左手の中指に指輪をすると厄除けになるのでこちらもおすすめです。
アクセサリーだと、トルコ石には厄除け効果があるとされているのでトルコ石のアクセサリーを身に着けるのも良いでしょう。
また、何か不思議な現象が起きたとしても何も怖がることはないです。
あなたに悪さをする人は居ないはずなので、不安に思うことがあれば南無阿弥陀仏と繰り返し唱えればきっと消えるはず。
あまり気にせず、ゆっくり過ごせるようになると良いですね。
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