Chapitre1:風邪と手作りチゲ

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ある日のこと、私は風邪でバイトも1日休み家で寝込む日があった。

遊び過ぎなのとエアコンの使い過ぎが原因なのか、喉がやられてしまったのだ。

熱はないものの、体はだるくその日はずっと寝ていた。

 

そんな時、ジェリーさんからいつものようにメールが届く。

「俺は今日〇〇に行って〇〇を食べたよ。mioは今日はどんな一日だったかな?」小学生の日記のようなメールに笑いつつ、風邪を引いて寝ていたことを伝える。

 

そしたら、すぐにオンニんちに来て料理を作ってくれるとのこと。

オンニに許可を取り、ジェリーさんがやってきた。

 

チゲなど温かいものを作ってくれて、ドンキで買い込んだらしいお菓子や飲み物も袋いっぱいに持ってきていた。

そして、しばらくすると「じゃあ体お大事に。」と帰っていってしまった。

 

暖かい食べ物とそれを作ってくれる人が居ることに心も体も癒されて、一気に元気になったような気がした。

ジェリーさんの気遣いと美味しいご飯にほっこりして、その日はゆっくりと休むことが出来た。

次の日、だいぶ体は良くなっていたけれどまたジェリーさんがやってきた。

 

この日はオンニが家に居なかったので、ジェリーさんは食材を沢山買った袋だけ持って来ると家に入らずそのまま帰ってしまった。

私が風邪をひいてからのこの数日、ジェリーさんは毎日来てくれていた。

 

だから、今度はジェリーさんが風邪を引くんじゃないか…と心配だったけれどジェリーさんはとにかく私の体を心配してくれた。

「早く良くなってね、そしたらまた美味しいものを食べに行こう。」

そう励ましてくれた。

 

2日3日休んで体調はほとんど良くなったものの、もともと夏が苦手で東京の暑さにはかなりやられていた私。

普通ならすぐに治るようなただの風邪でも、今回はすぐには回復しなかった。

 

しかし、さすがに悪いのでここ3日4日毎日大量の食材を持ってきてくれたジェリーさんに

「もう体調はだいぶ良いから食材は持ってきてくれなくても大丈夫だよ、ありがとう」

とメールする。

 

ジェリーさんは、「俺が会いたかったから行ってただけだし毎日会えたら嬉しいよ。」と言う。

確かに私も暇な時は友達によく連絡を入れて毎日遊ぶから、ジェリーさんはまだ日本に来たばかりであまり友達もいないだろうし…暇なのかなと単純に思っていた。

 

私もフランスに行ったばかりの頃はほとんど友達が居なかった。

よく暇してたよな~とふと懐かしく思い出し、「じゃあ体調が完全に良くなって、元気になったらまた遊ぼう」と伝えると、ジェリーさんは「楽しみにしてるね」と言っていた。

 

大して具合が悪いってわけじゃないのに、何で体がこんなにだるいんだろう?これは夏風邪じゃなくて夏バテなんじゃないかと思っていた。

相変わらず食欲は旺盛で、どこか調子が悪いってわけじゃないんだけど今頃になって遊び過ぎたツケが回ってきたんだろう。

 

それもそのはず、日本に帰って来てもう1か月以上遊び続けていた。

この辺で少し大人しくして、元気にパリに戻らないと…そう思っていた。

 

次の日は久しぶりにオンニと2人でゆっくり過ごす。

と言っても、お互い仕事や学校があるので全てを終えて家に帰り、夜ご飯を食べてそのまま寝るだけだけど。

 

当たり前の日常の1コマみたいなものだけど、久しぶりにゆっくりできて至福の一時だった。

 

平凡な1日にこんなに幸せを感じるなんて…やっぱり遊び過ぎて疲れていたのかもしれない。

そう思っていたら、ジェリーさんからメールが入る。

 

「渡したいものがあるんだけど、明日会えるかな?」と。

渡したいものってなんだろう?また食材??なんて思いながら次の日少しだけ会うことになった。

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