近年テレビやネット上でも良く聞いたり見たりする表現の一つに、「爪痕を残す」というものがあります。
芸能人やアスリート達が試合後の会見で使っていたりお天気ニュースなどでも頻繁に使われている表現ですが、その表現に違和感を感じてしまうことも多いのではないでしょうか。
それは、爪跡を残すという表現は本来は悪い意味で使われるはずなのですがそれが良い意味として使われているからです‼
そこで、今回は
・爪跡を残すという表現のいい意味と悪い意味
・誤用や使い方
・類語
などについてご紹介したいと思います。
「爪痕を残す」は本来は悪い意味
爪痕を残すという言葉は、最近ニュースなどで表現を使っているのを見るとその多くは良い意味合いで使っていることが多いです。
なので、良い意味だと認識して使われていることが多い表現なのですが本来は悪い意味になります。
▶「爪跡を残す」の本来の意味
爪跡を残す、という表現は例えば事件や戦争などで多大な被害をもたらすということを意味しています。
爪跡というのは、文字通りに
・爪を立てること
・爪を立てて引っ掻いた傷跡のこと
などを意味します。
この比喩的な表現として、事件や戦争、災害などもそうですが酷く影響を及ぼした時などに使うのが一般的です。
お天気ニュースなどでは、
「数十年ぶりに起きた大きな災害や台風」
「洪水など被害が深刻な事態になった時」
などに良く使われています。
なので、本来はあまり良くない意味で使われるのが正しい使い方になります。
では、テレビやSNSなどで良い意味のほうで使われていることが多いのは何故なんでしょうか。
次のページでは、本来は悪い意味なのに良い意味で解釈されてしまう理由についてご紹介します。
コメント
芸人の言う「爪跡を残す」は、「良くも悪くも、せめて存在感を示す」というニュアンスだと思いますよ。
良くも「悪くも」というニュアンスだとするなら、本来は悪い意味の言葉でもあまり違和感を覚えません。
遅男さん、こんにちは^^
コメントありがとうございます!
そうですね、仰る通りニュアンスで考えるとあまり違和感は感じないかもしれませんね。
2ページ目の方でご紹介していますが、ニュアンス的には「自分の存在を刻む」だったり「結果として残す」というような意味合いになりますよね。
しかし、本来の意味から考えると違和感を感じる方もおそらくいらっしゃるということをご紹介致しました^^
非常に違和感を感じます。本来も何もない。爪でぐっと引っ掻かれた痕が残る。この事から考えても、被害の痕が残る。→悪い、辛い痕が残る。 良い意味で使うのは完全に間違った使い方。言葉を知らない芸能人やらが、間違った日本語を広めないようにしていただきたい。いっそのこと、火傷の痕が残る、と言ってみたら? それでも、違和感を感じずに、感染していくのだろうか?
他にも「鳥肌が立つ」 アナウンサーまでもが、真似をして使ったためか、一気に感染が広まった。この種の人は、極めて異常な体質なのかも知れない。嬉しい時にも、立毛筋が収縮するとは⁉️
世の中の大勢が誤解することで進む、変な言葉は、止めようがありませんね。
最近では、「ハードルが高い」や「ハードルを上げる、下げる」などです。
ハードル競技は、高さを競うものでなく、タイムレースです。高さは固定で上げ下げもできません。高いと感じたら、全て倒しても早くゴールすれば問題ないのです。
また、高さを競う陸上競技は高跳びで、そこで上げ下げされるのは、バーという横棒です。
もし、この競技と勘違いして使っているならば、「バーが高い」や「バーを上げる」などが正しいでしょう。
ハードルでの、正しい使い方は、「越えねばならないハードルが幾つもある」などですかね…
しかし、こんな違和感も、やがて薄れてしまうのかも知れません