・「自分が思い描いた人生はこうじゃない」
・「本当はこんなハズじゃなかったのに…」
一度や二度、こんな風に感じた経験のある方は少なくないと思います。
自分の頭の中で思い描いていた理想と、実際の自分の姿である現実の差に愕然としたりゆううつな気持ちになることもあるでしょう。
その理想と現実のギャップは自分自身で埋めることが出来るものなんですが、方法は一つだけです。
理想と現実にギャップが生まれる原因
理想と現実にギャップが生まれるのは、「自分が恵まれていることに気付いていないから」です。
今の生活に満足してないから、理想を思い描いてこういう風になればきっと幸せになれる!と人は思いがちです。
でも、その理想通りの生活になったとしても幸せになれない人は非常に多いです。
自分は今お金がないから幸せじゃない、お金持ちになって欲しいものが沢山買えたら幸せになれるはずだと考えている人が実際にお金持ちになったところで幸せにはなれません。
というのも、本質的な幸せに気付いていないからです。
本質的な幸せというのは、自分が今現在持っているもののことです。
家族が居たり、パートナーが居たり、家族が居なくても親しい友人が居たり…学歴があったりスキルがあったり…
自分が今現在持っているものに対して感じる幸せのことだと私は思っています。
そういった幸せに気付くことが、恵まれていることに気付くということだと思います。
自分には家族が居るから、大事な友人が一人居るから、〇〇だから幸せだ、と自分が恵まれていることに気付くことが出来ればどの環境に居ようが幸せで居られるんです。
なので、理想と現実にギャップが生まれないんですよ。
今現在持っていないものを手に入れようとすることがダメなわけではないです。
お金や名声や地位…など自分が欲しい物を望むのは良いんです。
でも、その前に自分が持っている本質的な幸せに気付くことが大事なんです。
「理想」は自分が劇的に変われる未来なんかじゃない
例えば、今勤めている会社での仕事が自分には向いてないのではないか?どうしても楽しいと思えない…という状況だとします。
そんな状況であれば、誰だって転職をしようとか仕事を辞めて本当に自分がしたいことを探してみようと思うでしょう。
でも、実際に自分が転職したり今の会社を辞めて新しいことを始めても
「やっぱり理想とは違う…前の会社と変わらないじゃないか」と、また現実との差に悩んでしまうことって非常に多いんです。
これを繰り返していれば、おそらくエンドレスで理想と現実のギャップは続いていきます。
これは、自分が今恵まれているということに気付いていないからです。
仕事があればあったで悩むこともありますが、でも仕事がなかったらなかったで食べていくお金がない、生活していけない….とそれはそれで悩むんです。
なので、仕事がある人は仕事がない人よりは確実に恵まれています。
当たり前ではないんです。
ほんのちょっとのことだとしても、人って何かしら恵まれているものが誰にでも必ずあります。
でも、人は恵まれている環境から一旦離れてみないとそれがわかりません。
失ってみて初めて気づきます。
自分には大切だったこととか、良かった面がその時初めて見えてくるんです。
今自分が恵まれていることに気付こう
自分が恵まれていることに気付ける人、忘れても思い出せる人はどこに行っても何をしていても幸せになれるので理想と現実のギャップが生まれません。
どんな小さなことでも良いんです。
・自分には良き同僚や先輩が沢山居ない→「自分には相談出来る相手が1人でも居る」
・休みがコロコロ変わって全然休めてない→「先輩よりは休めている、まとまった休みは取りやすい」
・仕事の内容が楽しめない→「一年前と比べると出来ることが増えた、〇〇については詳しくなった」
人、あるいは何かと比べても良いですが、必ず自分が恵まれているものがあるはずなのでそれを見つけることが大事。
今苦しい状況ならば、我慢してそれに耐える必要はないです。
仕事を辞めたいなら辞めてしまっても良いんです。
でも、恵まれている部分があったということに気付いて思い出すことが大事なんです。
だって恵まれている状況を作ったのは自分自身ですから、その功績を認めるためにも恵まれていることに気付くことが大事なんです。
恵まれていることに気付かない人は、自分の生き方を否定していることと同じようなものだからです。
本質的な幸せに気付く=恵まれていることに気付く、という習慣を身につけ感謝出来るようになれば自分自身を受け入れ認めることになるので理想と現実のギャップに悩まされることがなくなりますよ。
ずっと悩んできた
実は私も、ずーっと理想と現実のギャップに悩んできました。
学校を卒業し、就職したところでは自分が思い描くような仕事は出来ませんでした。
デザインの学校を終え、就職した先はファッション業界だったんですが私は衣類や雑貨などを買い付けるバイヤーになりたいと思っていました。
でも、実際は店頭で服を畳んだり商品整理をしたり検品したり…
思い描いていたのと全く違ったんです。
私がやりたかったのはこんなことじゃない、そう思いながら何年か働いていましたが結局辞めることに。
でも、働いているうちは気付かなかったのに辞めてから気づいたことが沢山ありました。
こんなのやりたくないと思いながらもやっていた仕事は、ああいうところが楽しかったよなとふと気づいたり。
店頭でお客さんと話す機会があった時は、何気ない世間話でも元気づけられることが沢山あったな…とか。
辞めて完全に過去と現在を切り離した時に、初めて自分が恵まれていたことに気付いたんですよ。
その後に今現在も携わっているweb関係の仕事を始めたんですが、最初はやっぱり自分が求める理想は別にあるんじゃないかと思っていました。
「前の仕事のほうが良かったんじゃないか?」
「自分にはこの仕事は向いてないのではないか?」
と思うことさえありました。
でも、その時に自分は恵まれているということに気付く努力を始めたんです。
・今のほうが前の仕事よりも自分のやりたいことが出来ている
・今の仕事はこんなところが良いところ
だから、その点では恵まれているんだと出来るだけ気付けるようにしました。
そしたら、段々自分がやっている仕事に対して自信が出てきて向上心を持ちながら生活できるようになったんです。
今はこの仕事はこれからも一生やっていきたいと思えるようになったので、恵まれることに気付くことの重要性を知りました。
前の仕事と比べると、勤務時間も長いですしやることが沢山あって大変ですがそれでも理想的な生活をしていると思えるまでになりました。
もちろん、ここで満足するのではなくもっと成長できるように生活の質も向上させていきます。
でも、一度「恵まれている環境に気付くこと」が出来るようになればあとは自分が望む方向への行動と努力を続けていくことで理想の生活は維持出来ると思っています。
まとめ
私が好きな海外の番組で「Rendez-vous en terre inconnue」という旅番組があります。
案内役の人とゲスト(芸能人、有名人)1人が秘境を訪れてそこで生活してみるという内容なんですが、どこも普通は気軽に行けないガイドブックに載っていないようなところばかりなんです。
その番組で、遊牧民の元を訪れて現地の人と生活を共にするシーンがあったんですがその時の会話がとても印象的でした。
案内役の人が、
「寝床を変えて移動しながら生活するのは大変じゃないですか?
自給自足の生活も私たちの生活から考えるととても不安定ですが、その辺についてはどう思いますか?」
と聞きます。
すると、遊牧民の1人が
「あなたは幸せですか?私は幸せです。大切な家族がいるからです。
家族が居れば他に何か必要ですか?」
と言っていました。
別の人も、
「ここには広大な大地がある。
都市部のような便利な生活ではないですが、好きな時に食事をして好きな時に眠れるこの生活は恵まれていませんか?」
と。
傍から見れば、裕福とは言えないですしむしろ厳しい環境での生活だと思いますがそれでもすごく幸せそうなのが伝わってきました。
もちろん、彼らは伝統ある生活スタイルを維持しているので都市部での「少しでもお金を増やす、少しでも良い暮らしをする」というような上を目指した生活は送る必要がないでしょう。
それでも、本質的な幸せに気付いていることには変わりありません。
だからきっと、どんな生活スタイルであっても幸せで居られるんだと思います。
理想と現実のギャップに悩んでいるのであれば、まずは今自分が持っているものに対して恵まれているんだと気づいてください。
それが自然と感謝できるほどに習慣化することが出来れば、理想と現実のギャップがなくなり理想的な人生を送ることが出来ますよ。
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